【導入成果】
システム統一、ペーパーレス化、検索性向上……
いくつもの成果が重なり効率は劇的に改善
導入決定から運用開始までの様子を教えていただけますか?
緊急事態宣言下で、思うように顔を合わせられないなかでのプロジェクトでした。そんななかでも2021年2月にキックオフミーティングを実施し、同年9月には運用開始しましたので8か月ほどでしょうか。最初の2か月で要件定義を行った後、当社が決算期に入りましたので、ICSさんにてマスターおよび帳表関係の設定業務を進めてもらいました。そして決算終了後に確認、教育を進め、終了後に本稼働スタートといった次第です。
先のとおり、ワークフローもあわせてご提案いただいたので同時に導入が進められ、“支払依頼”の申請と“会計日報”の申請、2とおりのルートで処理していたものをひとつのワークフローシステムに統一できましたので、拠点も私たちの負担も大きく軽減されました。
承認時に証憑と申請を同時に確認できますので、承認処理も効率化されている。それに、添付された証憑は仕訳に紐づいて会計システムへ保管され、電子帳簿保存法への対応も抜かりなし、という。
さらに当社の場合、非課税取引が多く消費税計算も複雑になっています。従来は表計算ソフトと手作業の入力で対応していたものを、この機にICSさんがICSデータ変換ツールにて対応してくださり、業務効率が大幅に改善されました。
現在の利用状況としては、拠点でのデータはワークフローシステムにて収集し、OPEN21 SIASへ取り込みます。また介護報酬データをはじめ、経理部門で処理する表計算ソフトのデータは、各担当者がICSデータ変換ツールで会計データに変換し、OPEN21 SIASへ取り込んでいます。 その後、「債権/債務管理システム」にて支払い処理を行い、「固定資産管理」にて、介護施設の設備・備品などの資産の管理を行っています。
OPEN21 SIASによる課題解決のポイントはどこでしたか
まずIDCを活用することで、それまで属人化していた業務がシステム上で自動化されました。リアルタイム性が確保され、作業工数も削減されて、申請・承認・月次締めが滞ることなく進められるようになりました。
ペーパーレス化により電子書類は仕訳データに紐づけられ、あらゆるシチュエーションで検索できるようになりましたので、「別途保管してある書類を運んでくる」、「綴じてあるファイルから1枚1枚めくって探す」といった手間も無くなりました。もちろん、郵送やメール送付の手間とコストも削減しています。こうした効率化が積み重なって月次では2営業日、四半期でも4営業日、決算の早期化が実現できました。
OPEN21 SIASの導入効果を教えてください。
電子化データの検索効果は大きかったですね。まず、四半期に1度、必ずある「監査対応」。 サンプリングのチェックは金額、科目、取引先関係なく、ランダムでピンポイントに「この仕訳の証憑を出してください」といった風に求められますので、データスキャンで指定して、すぐにPDFデータを提出できるようになったのは本当に助かっています。まさに大活躍でした。
また、月次資料の異常値が確認された際も、ドリルダウン検索で即座に数字としての根拠を提示できるので、「どこがマズいのか」と探すような手間もありません。それに、助成金の申請時に必要な過去経費の参照にも、検索機能が活躍してくれました。